コーポラティブハウスで多いトラブルやメリット・デメリット
マンションとも戸建てとも異なる第3の住まいとして注目されているのが「コーポラティブハウス」です。注文住宅のように自由度が高いのが魅力ではありますが、まだまだ日本において主流といえる方式ではありません。
そのため「コーポラティブハウスに興味があるけれど不安も大きい」「何かトラブルに巻き込まれてしまいそうで心配」という方もいるのではないでしょうか。そこで、コーポラティブハウスではどのようなトラブルが多いのかについてご紹介します。
考えられるトラブルについて対策を考えておきたいという方も参考にしてみてください。
コーポラティブハウスによくあるトラブル
コーポラティブハウスとは、居住を希望する人同士で建設組合を作って事業主となり、自由な住まいづくりを行っていく住宅スタイルのことをいいます。このコーポラティブハウスでよくあるトラブルとしてはどのようなものが挙げられるのかご紹介しましょう。
注意すべきトラブル
- 希望住居の取り合いになることがある
- 住人同士で対処すべき問題の対応が難しい
- 密な関係性に疲れる
それぞれ見ていきましょう。
希望住居の取り合いになることがある
誰がどこに住むのかでトラブルになることがあります。
コーポラティブハウスでは、同じ建物の住人で事業主となる組合を結成することもあり、誰がどの部屋に入るのかは自分たちで決めるのが一般的です。
例えば、1階の希望者がほとんどおらず、2階を希望する人ばかりだと取り合いになってしまう恐れがあります。また、南向きを希望する方も多いので、部屋割りでもめてしまうことがあります。
住人同士で対処すべき問題の対応が難しい
コーポラティブハウスは自分たちが事業者となって取り組んでいくため、何か問題が発生した際にも自分たちで対応しなければなりません。また、基本的にコーポラティブハウスには管理人や清掃員がいないため、自分たちで管理・清掃を行っていくことになります。
例えば共有スペースの掃除担当がきちんと清掃しない、管理費の支払いしない人がいるといったトラブル発生時に話し合いをして解決しなければなりません。ですが、こういった問題はなかなか問題を起こしている本人に注意しづらいことも多く、対応に苦慮してしまうケースがあります。
密な関係性に疲れる
みんなで協力しながら作り上げていくのがコーポラティブハウスなので、通常の集合住宅に比べて住人同士で密な人間性を築いていくことになります。しかし、近過ぎる人間関係に疲れてしまい、ストレスを感じてしまうこともあるようです。
コーポラティブハウスを選ぶメリット
コーポラティブハウスは、注文住宅に比べて予算を抑えながら理想的な住宅作りを目指せるのが魅力です。代表的なメリットについてご紹介しましょう。
注目すべきメリット
- 費用を抑えて住宅作りができる
- 建物の自由設計ができる
- 同じ建物の住人とコミュニティを作りやすい
すでに仕上がっている分譲マンションなどを購入するのとは異なり、自由に住戸プランの設計が可能です。それでいて組合で直接土地の購入や設計・発注が可能であることから分譲マンションを購入するのに比べて費用を抑えられるケースもあります。
また、住人たちで協力しながら住まいを建てていくことになるので、一般的な分譲マンションに比べて住人同士で話し合ったり、会話をしたりする機会が多いです。これにより良好なコミュニティを築きやすくなるのもメリットだといえるでしょう。
コーポラティブハウスを選ぶデメリット
コーポラティブハウスを検討しているのであれば、デメリットについてもおさえておきましょう。
注意すべきデメリット
- 入居できるまでに時間と手間がかかる
- コミュニティや人間関係がストレスになる人もいる
- 個性の強い部屋は将来売却しにくいことがある
組合を立ち上げたからといってすぐに着工できるわけではありません。住人同士で何度も話し合いを行い、設備や内装を検討したり、プランを考えたりする必要もあります。そのため、竣工までに2年ほど、またはそれ以上かかってしまうことも考えておかなければなりません。
また、皆で楽しく話し合いをしながら理想的な建物の実現を目指せるイメージを持っている方も多いですが、話し合いがうまく進まなかったりもめてしまったりするデメリットもあります。
何度も会合に参加しなければならないことを面倒に感じる方もいるようです。
あと自由性が高いからといってあまりにも個性的な住まいにしてしまうと、将来売りたい時になかなか買い手が見つからないデメリットもあります。
自分に合っているかよく確認を
コーポラティブハウスで起こりやすいトラブルやメリット、デメリットについて解説しました。費用を抑えて理想的な住宅作りをしやすいといった魅力がありますが、すべての人に向いているとは言い切れません。トラブルやデメリットも確認したうえで検討してみてください。