狭小住宅の特徴や建てる際の注意点、メリット・デメリットは？

2022年01月12日

地域によっては広い土地を確保することができず、狭小住宅になることがあります。ですが「そもそも狭小住宅ってなに？」「建てる住宅が狭小住宅になりそうだけれど、メリットやデメリットがわからず悩んでいる」という方もいるのではないでしょうか。

そこで、狭小住宅とは何か、どのようなメリット、デメリットがあるのかについて解説します。何も考えずに狭小住宅を建ててしまうと、失敗する恐れもあります。

実際に狭小住宅を建てる際の注意点についてもご紹介するので、十分な土地を確保することができず狭小住宅を建てることになったけれど、納得できる住宅にしたいと考えている方は参考にしてください。

狭小住宅とは？特徴や多くある場所などをチェック

狭小住宅とは、漢字からもわかる通り、狭く、小さい住宅のことをいいます。明確な定義はないのですが、一般的には15坪（50㎡）以下の土地に建てられたもののことを狭小住宅と呼ぶことが多いです。

特に、十分な土地の確保が難しい、土地代が高額であるために広い土地を購入するのが難しいといった都心に多く見られます。土地の広さが限られていることから、地下を設けたり、3階建てにしたりするなどの対策が取られている住宅もあります。

狭小住宅最大の注意点といえるのが、建築規制や法規制に関することです。住宅を建てる際に土地の端から端まで使って家を建てようと考える方がいますが、土地に対してどの程度までの大きさの建物を建てられるかは「建ぺい率」によって定められています。

これは都市計画に沿って定められているため、必ず事前に建ぺい率を確認しておきましょう。

また、床面積を確保するため3階建て住宅などを検討する方もいますが、建物の高さも「斜線制限」によって定められており、制限を超える高さの建物を建てることはできません。他にも3階建て以上の木造住宅を建てることができない防火地域として定められているエリアもあります。（木造耐火建築物は除く）

これらについては事前に確認しておくと安心です。

狭小住宅は「狭くて暮らしにくそう」と、あまり良いイメージを持たない方もいますが、メリットもあります。代表的なメリットについて解説しましょう。

特に大きなメリットとして挙げられるのが、広い土地を購入するのに比べて土地代が安く済むという点です。土地代が安く済めばその分、建物の費用に回すことができるでしょう。

土地の面積に応じて金額が変わる固定資産税や都市計画税を抑えることにもつながります。また、広い部屋の場合は電気代や冷暖房費が高くついてしまうことがありますが、狭小住宅であれば光熱費を抑えることも可能です。

狭小住宅は床面積が狭くコンパクトであることから掃除しやすいのもメリットです。こまめに掃除をし、住宅をキレイに保ちたいと考えている方にも向いているでしょう。

狭小住宅のデメリットについてもおさえておきましょう。注意しておきたいポイントは以下の通りです。

土地代が抑えられるからといって、必ずしも建築費が安くなるとは限らない点が大きなデメリットです。これは、建材の輸送費や人件費が高くついてしまうことがあるためです。

狭小住宅が建てられる地域は周辺にも狭小住宅が並んでいることが多く、道幅も狭いことがあります。

そのため、トラックが通れなかったり、大きな重機を入れることができなかったりすれば、その分建材の輸送費が高くなってしまうことも考えられるでしょう。また、道が狭く足場の設置難易度が高いなどの理由から、人件費も高くついてしまう可能性があります。

更に、隣の住宅が近い場合は防音などに力を入れなければならないことも考えられるため、その費用についても検討が必要です。

大きな住宅に比べて広さがないため、狭くて暮らしにくいと感じてしまうことがあります。狭くても暮らしやすい住宅にするためには、実際に家を建てる前に生活動線についてしっかり検討しておかなければなりません。

狭小住宅は隣の家がすぐ近くに建てられているケースもあります。例えば、自宅と隣の家の窓の位置が同じで窓を開けにくい、すぐ隣に家があるため太陽光が遮られてしまうなどのデメリットも挙げられます。

狭小住宅の特徴やメリット、デメリットなどについて解説しました。自分にとってのメリット、デメリットについても考えてみてください。実際に建ててみたらイメージと違ったという方もいるので、まずは信頼できる不動産会社に相談してみることをおすすめします。