和室のメリットとデメリットについて解説

不動産コラム

和室のメリットとデメリットについて解説

日本の伝統的な部屋の一つが和室です。日本人にとって、とても馴染みがある部屋になります。家に帰って和室があると、温かく落ち着いた印象があります。

しかし都心部では、全室フローリングの部屋が多く、和室の需要が減っているそうです。
和室=古いといった印象を与えてしまい、若者たちにはあまり人気がないようです。なぜこんなにも和室の需要が減ってしまったのでしょうか。

今回は、和室のメリットとデメリットについてご紹介していきます。

和室のメリット

日本人に馴染みがある和室ですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。フローリングの需要が高い中で、和室とフローリングどちらも取り入れている物件も数多くあります。

和室のメリットについて詳しくご紹介します。

リラックス効果

畳に使われている、藺草の匂いは心が落ち着きます。心が落ち着く理由は、藺草の匂いにはリラックス効果があるからです。藺
草のリラックス効果は科学的な研究でも証明されています。
藺草に含まれているフィトンチッドといった成分は、精神を安定させるリラックス効果があります。

藺草の芳香成分には殺菌があり、空気中の二酸化炭素をなどを吸収して、空気を綺麗にする働きもあるそうです。

室内の温度調整の効果

畳は藁と藺草でできており、とても吸湿性に優れています。畳一畳分あれば、約500ml分の水分の吸湿が可能です。
高温多湿な日本においては、湿度調整を行ってくれる畳は、環境に非常に適してます。

湿度が高くなると湿気を吸い取り、低くなれば湿気を放出するので、過ごしやすい湿度や温度を保ってくれます。

押入れによる収納力UP

和室に押入れを作れば、一気に収納力がUPします。

押入れはクローゼットよりも奥行きがあるので、布団や季節もののカーペットなどの収納が可能です。

活用方法が幅広い

また和室の部屋の用途は、洋室に比べて多いです。フローリングに比べて、畳は柔らかいので、そのまま寝転がったり、客間として来客を案内したりできます。

土地が狭い日本にとっては、部屋の多様性はかなり重要です。
用途を自由自在に変えられる和室は、生活に寄り添った部屋として重宝されています。

和室の活用方法

メリットでも挙げた和室の活用方法ですが、具体的にはどのような方法があるのでしょうか。

それぞれのシーンに分けてご紹介していきます。

くつろぎの場として

少し横になりたいと感じたとき、フローリングは少し躊躇してしまいます。また長時間横になって過ごすと、床が固いので体の負担が大きくなります。

和室の場合は、床が畳になるので、フローリングよりも柔らかいです。そのため、横になっても体の負担はフローリングに比べると少ないでしょう。

冬はこたつを出して、ちょっとした”くつろぎ”のスペースが作れます。

寝室

小さい子どもがいる家庭では、和室は非常に活躍します。ベットで寝かせると、寝ている間に落下してしまう危険性があります。

和室であれば、畳の上に布団を敷くだけなので簡単です。フローリングに比べて、床が柔らかいので、赤ちゃんの体の負担も軽減されます。リビングの近くに和室を作ると、行動範囲が狭まり、育児がしやすくなります

「畳との距離が近くなって、ゴミやほこりなどが心配」といった場合は、カーペットを敷くのも良さそうです。

家事スペースとして

洗濯物を畳んだり、アイロンをかけたりと、座ってちょっとした家事をしたりするには和室は最適です。

畳は柔らかいので、そのまま座っても負担に感じません。

来客時の客間

和室は来客がきた際に、寝室と客間両方の活用ができます。広々とした客間を案内し、寝るときはそのまま布団を敷いてあげましょう。

宿泊する側も、部屋を覚える必要がありませんし、畳にはリラックス効果があるためゆったりくつろげます。
招く側も、自分たちとの生活空間を区切れるので、お互いストレスフリーで過ごせます。

仏間として

仏壇を家に置く場合は、和室に配置しましょう。仏壇の種類にもよりますが、やはり和室が馴染みます。

また仏壇に使われる木材は、直射日光や湿度によって伸縮が起こるので建付けが悪くなります。
吸湿性に優れている和室におけば、湿度調整を畳がしてくれるので、面倒な管理は不要です。

子どもの遊び場として

走り回る子どもには、和室が適しています。畳は、フローリングに比べて柔らかいので、子どもが転んでも怪我をしにくいです。

また畳は空気を含んでいるため、バタバタと走る足音も吸収してくれます。遊び場を固定するのは、子育てを行ううえで、かなり助かります。子どもの場所がある程度把握できるからです。
急な訪問客が来た時は、襖を閉めておもちゃの散らかりも隠せます。

将来親と同居するため

家の購入と同時に、両親と同居を考える人もいらっしゃいます。

フローリングが主流になっていますが、やはり私たちより上の世代の方は、畳の方が馴染みがあります。
生活環境が違う家庭が同じ空間で長い期間暮していくと考えたときに、くつろげる和室スペースがある方が良さそうです。

また転倒してしまった場合にも、畳はフローリングに比べて柔らかいので安心です。

押入れなどの大きな収納スペースも一緒に設置すると、荷物の管理にも困りません。

和室のデメリット

リラックス効果やさまざまな活用方法がある和室は、たくさんのメリットがあります。

では反対に和室のデメリットは、どういったところにあるのでしょうか。

傷みやすい

メリットが多い藺草ですが、痛みやすい素材です。また畳はフローリングに比べて、柔らかい素材です。

同じ位置に家具を長期間、配置してしまうと畳の凹みの原因にもなります。さらにお手入れ方法によって傷んでしまう可能性があります。

設置を検討している場合は、メンテナンス方法もしっかり確認しましょう。

ダニやカビが発生しやすい

畳の繊維の間に入ったフケなどが原因で、カビやダニが発生します。

ダニやカビは大量に繫殖してしまうと、アレルギーの原因にもなりますので、定期的な掃除は必要です。

定期的にメンテナンスが必要

和室のデメリットとして、一番挙げられているのはやはりメンテナンスの部分になります。繊維や畳の隙間に、食べかすやゴミなどが貯まりやすく、痛みやすい素材のためお手入れが大変です。

フローリングであれば、拭いてしまえば終わりですが、畳は拭き方なども注意が必要です。

畳が傷んでくると、張り替えが必要となります。張り替える目安は、5年程度と言われています。
しかしメンテナンス方法によっては、5年よりも早く張り替えを行う必要も出てきますので、畳のメンテナンスにはとくに気を付けましょう。

畳のメンテナンス方法

痛みやすく、丁寧な取り扱いが必要な畳のメンテナンス方法をご紹介します。まず前提として、定期的な掃除をして清潔な状態を保ちましょう。

掃除機を掛けてしまうと、返って畳を痛めてしまう可能性があります。畳の掃除を行う際は、目に沿って箒がけを行いましょう。
そのあとは、そっと雑巾で乾拭きしてあげれば大丈夫です。

どうしても掃除機をかけたい場合は、畳の目に沿って継ぎ目のヘリにぶつからないように注意しましょう。

また梅雨の時期など、じめじめした湿気を感じる場合は、エアコンの除湿機能を使いましょう。畳も吸湿性には優れていますが、過度な湿気は痛む原因にもなります。
部屋の空気を入れ替えるように、除湿するといいでしょう。

しかし最近では、藺草の変わりにポリプロピレン樹脂でできた畳も増えています。こちらは藺草と比べて、耐久性が高いのが特徴的です。また汚れにも強く、お手入れがとても簡単です。

和室は欲しいけど、お手入れが心配といった場合はポリプロピレン樹脂でできた畳を使用しましょう。

皆さんの生活にあった畳を取り入れてください。

和室を設置する際のポイント

では実際に、和室を設置する際に、どのようなところに注意すればいいでしょうか。

高機能な部分もあり、逆にメンテナンスが大変といった和室を設置する際のポイントについてご紹介していきます。

リビングと繋げる

リビングと和室を繋げると、たくさんの活用方法があり、一番使う部屋になるでしょう。
例えば、子どもの遊び場としてつかえたり、家事をしたりするスペースにもなります。

また襖をつければ、一つの部屋として使用ができるようになり、客間としても利用できます。

古く感じてしまう和室でも、洋室と一緒に壁や照明の色合いを合わせると、違和感なく馴染み過ごしやすくなるでしょう。

最近では、洋室との相性が良い畳があったり、おしゃれな畳も販売されたりしています。また敢えて、全く異なる空間を作れば、飽きのこない室内空間が作れます。

小上がりの和室にする

土地が狭く、和室を一部屋設けるのが厳しい場合は、小上がりの和室にしましょう。リビングとの高低差を出せば、立体感が生まれて、奥行きを感じられます。
また来客を宿泊させる際も、床との高さがあるため、ベッドのような活用もできます。

小上がりの大きさや高さは自分たちで変えられるため、用途にあった和室を作れるのが小上がりの和室の特徴です。

和室の設置を検討している場合は、まずは小上がりの和室で自分たちの活用方法を探してみるのも良さそうです。

建売住宅をリフォーム・リノベーションするメリットとは?

木造住宅のメリットとデメリットは?特徴なども紹介

和室を使う理由を明確にしよう

和室のメリットとデメリットについてご紹介してきました。和室の部屋が欲しいと感じたら、まずは使う理由を自分の中で明確にしましょう。
欲しいといった曖昧な理由で和室のある物件を購入してしまうと、スペースを余らせてしまう可能性もあります。

デメリットでもお伝えしたように、和室に使われる畳はこまめなメンテナンスが必要になります。
また張り替えは5年に一度と頻度はかなり多いです。金銭面なども考慮して考える必要があるでしょう。

ハートランドでは、後悔しないお家選びのために、湘南エリアを中心に多くの物件を管理しています。

HPには金額や間取りなどの検索機能もあり、無料会員さま限定の非公開物件も数多くございます。

和室のあるお家をご希望の場合は、ぜひ当店にご相談ください。

数多くの物件からあなたにピッタリのお家をご案内できるでしょう。

茅ヶ崎エリアの不動産ご購入をお考えの方は、ぜひセンチュリー21ハートランドまで相談ください。


関連記事

ページトップに戻る