鉄骨住宅の気になるメリットやデメリットについて解説

不動産コラム

鉄骨住宅の気になるメリットやデメリットについて解説

皆さんは、家の購入をする際に、木造住宅か鉄骨住宅どちらを購入しますか?

どちらもそれぞれ違った魅力があり、購入するのが楽しみですよね。最近は、鉄骨住宅の物件を購入する家庭が増えています。
鉄骨住宅を購入する具体的な理由やメリットはどこにあるのでしょうかまた鉄骨住宅が木造住宅に比べて、どのような違いがあって購入する家庭が増えているのでしょうか。

今回は、鉄骨住宅のメリットやデメリットについてご紹介してきます。

鉄骨住宅とは

鉄骨住宅は鉄を材料として柱や梁といった部分に鉄骨を使用している住宅を指します。

昔ながらの木を使った、木造住宅も人気です。しかし大規模な地震が多い日本では、建物に対して一定以上の強度が求められます。そういった点から、最近では、丈夫で頑丈な鉄骨の住宅が人気が高いようです。

さらに住宅だけではなく、マンションやビルなども鉄骨を採用する企業がほとんどです。

しかし鉄骨にも「軽量鉄骨」と「重量鉄骨」といった2種類の鉄骨があります。

軽量鉄骨造と重量鉄骨造の違い

「軽量鉄骨」と「重量鉄骨」といった2種類の鉄骨があります。主に鉄骨の厚さによって名称が変わります。

軽量鉄骨は、厚さ6mm未満の鉄骨を住宅の建設に使用します。こちらは一般的に、多くの建築会社が戸建住宅で採用している鉄骨です。

重量鉄骨は、厚さ6mm以上の鉄骨を住宅の建設する時に使用します。重量鉄骨は、重量があるので、地盤が強い場所でなければ建設ができません。
そのため、マンションや大型ショッピングモールなどを施工する際に使用されます。

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日本における鉄骨住宅の割合

現在の日本には多くの住宅がありますが、その中でも、鉄骨住宅として建てられている住宅は全体の4割です。
残りの6割は木造住宅とされております。全体的な割合だけ見てしまうと鉄骨住宅は少ないと感じてしまいます。

しかし住宅以外のマンションなどは7割近くが鉄骨です。

このように少しずつではありますが、今後も鉄骨住宅は増加していくでしょう。

鉄骨住宅の建築工法

鉄骨住宅を建設する際に、採用される工法があります。
それは「軽量鉄骨ブレース工法」と「重量鉄骨ラーメン工法」です。

軽量鉄骨ブレース工法は、軽量鉄骨を使用する工法になります。骨組みをつくり、対角線をつなぐブレースで補強して、ボルトを連結して組み立てる工法です。

重量鉄骨ラーメン工法は、重量鉄骨を使用する工法になります。ラーメンとは、ドイツ語の額縁と言った意味です。
軽量鉄骨ブレース工法とは異なり、ボルトで連結していた部分を溶接して連結させていく工法です。額縁のような枠を組み立てていくイメージのため、重量鉄骨ラーメン工法といいます。
溶接して連結していくため、強度が上がり、大型マンションやビルなどでよく用いられる工法です。

鉄骨住宅のメリット

ここからは、鉄骨住宅のメリットについてご紹介します。なぜ多くの物件で鉄骨住宅が採用されるのでしょうか。

年々増加している理由はどこにあるのでしょうか。

メリット①広々とした空間を作れる

鉄骨住宅は、主要部分が鉄で造られているため、木造住宅に比べて強度が高くなります。

壁などで強度を保つ工法ではなく、骨組みを鉄で組み立てているため柱の本数が少なく済みます。
そのため鉄骨住宅は広々とした空間が実現可能です。

建築で使われる材料の寸法も工場で生産されるため、自分の希望に沿った間取りやデザインができます。

メリット②品質が安定

木造住宅で使われている木材は天然の木材です。木の種類や時期によって品質にバラつきがあります。

その点、鉄骨住宅の鉄骨は工場の機械で作成されるため、品質のバラつきは起こりにくいです。また組み立ても、熟練の作業員の技が必要など難しい工程はありません。
そのため、建設会社による当たりはずれも起きにくいです。

メリット③耐震性が高い

鉄骨住宅は、木造住宅に比べて強度が高いといった特徴があります。地震が起きると、鉄がしなってエネルギーを吸収する仕組みです。

また重量鉄骨のように頑丈な鉄骨を使えば、家が壊れる可能性は非常に低くなります。

鉄骨住宅は壁の厚みが、厚ければ厚いほど強度は増します。そのため購入する際は、鉄骨の厚みについても確認しておきましょう。

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メリット④シロアリの被害が少ない

鉄骨住宅は鉄骨で設計されているためシロアリの被害には悩まされません。安心して住み続けられます。

木造住宅を購入する場合シロアリ駆除は必須です。中古で家を購入する場合は、すでに住みついている可能性もあるので十分に注意しましょう。

鉄骨住宅のデメリット

木造住宅よりも頑丈で、シロアリの心配もない鉄骨住宅は、安心して暮らせる住宅ではないでしょうか。

安心して暮らせる鉄骨住宅には、どういったデメリットがあるのでしょうか。

デメリット①木造住宅に比べ費用がかかる

鉄骨住宅の建設材料は工場に発注を行うため、発注費用がかかります。
また木材よりも鉄骨の方が単価が高く、経済状況により鉄の価格が高騰する場合もあります。

時期によっては、かなりの建設費用が掛かる可能性も視野に入れておきましょう。

デメリット②地盤が弱い場合は、地盤強化が必要

鉄骨住宅は木造住宅よりも重く、地盤の強度も必要です。

建設を始めるにあたって、地盤調査を行う必要があります。地盤が弱い土地であれば地盤改良から行うため、土地によっては追加費用が必要となります。

デメリット③断熱性が低い

鉄骨は木材に比べて熱伝導率が高い特徴があります。夏は暑くなりやすく、冬は冷えやすいといった環境になります。
そのため、空調設備や空調と揃える必要があるでしょう。

デメリット④防錆処理が必要

断熱性が低いと急な温度変化により結露が発生する場合があります。

鉄骨住宅において水分は錆びの原因です。そのため防錆処理が必須になります。

デメリット⑤防音性・遮音性が低い

鉄骨はコンクリートに比べて、防音性や遮音性が低いと言われています。

そのため、隣との距離が近い住宅を購入した場合は、防音や遮音には注意が必要です。ただ木造住宅に比べて、強度が強いので床や壁を厚くリフォームが行えます。

デメリット⑥鉄骨が錆びてしまう可能性もある

鉄骨住宅では錆び対策が必須です。

錆び対策を怠ると、経年劣化によって建物が弱くなり耐震にも影響が出ます。
防錆対策としては、外壁の塗装や樹脂を貼り付けなどが効果的です。チタンやアルミニウムといった異なる金属を貼り合わせたりする防錆対策もあります。

また土地の気候なども調べて、対策を検討する必要があります。

デメリット⑦大規模なリフォームが難しい

鉄骨住宅の骨組みは、鉄骨を組み合わせ工法しているため、大規模リフォームには向いていません。
そのため、購入を検討している場合は、自分たちが暮したい間取りを知っておきましょう。

木造住宅との違い

木造住宅と比較してきましたが、決して木造住宅が悪いわけではありません。

木造住宅についてそれぞれご紹介します。

木造住宅とは

木造住宅のとは、住宅の柱や壁など強度を支える構造体に木材を使用している住宅を指します。
木造住宅は古くから日本で採用されてきた建築方法です。平成30年には、全国の一戸建ての9割以上が木造住宅でした。

木造住宅の建築工法は「木造軸組工法」と「木造壁式工法」です。皆さんが思い浮かべる「匠の技」は、木造軸組工法にあたります。柱と梁を組み合わせて建物を建てるといった日本の伝統的な工法です。

木造住宅のメリットデメリット

木造住宅のメリットとデメリットについてご紹介します。

まずはメリットは下記になります。

  • 木の落ち着いた雰囲気がある
  • 建築費用が安い
  • リフォームがしやすい
  • 耐火性に優れている
  • 過ごしやすい室内温度

いかがでしょうか。
木の温もりを感じて、暖かい雰囲気で出迎えてくれる木造住宅も悪くありません。
また鉄に比べて、熱の伝導率が低く夏は涼しく冬は温かく快適に過ごせます。

続いては、デメリットになります。

  • 防音性が低い
  • 害虫による被害に遭いやすい
  • 耐震性が低い
  • 品質にばらつきがでる

やはり木造住宅を購入する際は、シロアリ対策が必須です。
シロアリは木材を食べるため、そのまま放置しておくと住宅そのものが傷んでしまいます。

メリットとデメリットを理解して、対策を立てれば木造住宅でも十分満足に過ごせます。

鉄骨住宅に向いている人

どういった方が鉄骨住宅と相性がいいのでしょうか。
いくつかご紹介しますので、みなさんも自分に当てはまっているか確認してみてください。

  • 家の強度が気になる方
  • デザイン性の高い家に住みたい方     
  • 家の資産価値を気にする方    
  • 都市部に暮らしている方     
  • 狭小地で5階建て相当の建物を検討されている方
  • 金銭面で余裕がある方

このような方が、鉄骨住宅と相性が良いとされています。ですが人によっては、温かみがある木造住宅が好きといった方もいます。

人生で数回しかない買い物ですので、じっくり考えましょう。

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実際に、物件を見に行こう

いかがだったでしょうか。今回は、鉄骨住宅のメリットやデメリットについてご紹介しました。

広々とした空間や耐震性が優れている鉄骨住宅は、ぜひ住んでみたい住宅ではないでしょうか。
購入するには、それ相応の金額の覚悟をしなければいけません。ただ長く過ごす家になりますから、妥協はしたくありませんよね。購入を検討している場合は、一度物件を見に行ってみるのがいいでしょう。

実際の雰囲気は写真や言葉では伝わりづらいです。自分が納得できる住宅なのか、自分の目で確かめましょう。

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